人生2回目のスケートへ
『スマイルリンクさっぽろ』へ行った翌日、人生2回目のスケートへ行ってきました。
場所は札幌市内の体育館。冬季間のみスケートリンクになっています。
高校生の時には、部活動の仲間で借りて軟式テニスをした場所でもあり、
成人式会場として、振り袖を着て式典に参加した場所でもあります。
それから30年近く経って、まさか再びここに来ることになるとは想像もしていませんでした。なぜなら、めっきり運動から遠ざかっていたから。体育館で運動するようなことなど、社会人になって1度もなかったからです。人生何が起こるかわからないものです(笑)。
超初心者、貸し靴の洗礼を受ける
前日借りたスケート靴は、24.5cm。その日も同じサイズで貸し靴をお借りしました。さてさて、出てきたのは、見るからに年季の入った黒の本革のフィギュアスケート靴。控室に移動して靴を履き替えます。前日と同じように、ひもを全部緩めて足を入れ…入らない。
わたしの足は、幅広で薄っぺらくて、土踏まずのアーチもない偏平足。なんの自慢にもなりませんが、ダイビングで使う足びれ(フィン)みたいな足をしています。ちなみに、息継ぎができないので息が続く距離しか泳げません(蛇足)。
硬くてペタペタで、足首がくったくたに折れた貸し靴は、高校生の頃、冬場雪道を片道30分以上歩いて学校に通っていたときの、何度も水濡れして硬くなった本革のブーツを思い出させます。
入らないかも?と思いましたが、とりあえずグッと押し込んだら入ったので、まぁいいかと靴ひもを締めました。前日と同じように締めたつもりですが、スケート靴の丈が昨日より短いのと、足首がくったくたに折れているせいか、その場で立ったときの安定感が昨日とは全然違います。あれ?と思いましたが、カックンカックンしながらリンクまで歩きました。
リンクへ
この日もまたそーっとリンクにおります。
まだまだスケート靴ですべるということに慣れていなくて、一歩一歩、すべる~とドキドキしている感覚。そして、陸でもカックンカックンしながら歩いていた靴では、氷の上でもカックンカックンするのだと、ごく当たり前のことに気づかされます。全然バランスがとれないので、夫の手をつかんで、歩く~すべるの感覚に慣れようとするのですが、明らかに前日より難易度が高い。これは大変だぞ!と思いながらも慣れようと試みますが、外周の半分もいかないところの壁で一時休憩。夫にはすべりにいってもらいました。
夫はアイスホッケーをやっていた人なので、この日夫はホッケー用のスケート靴を借りました。フィギュアスケートとの違いは、つま先のところがギザギザになっているか、つるんとしているかの違いだそう。フィギュア用の靴はつま先のギザギザでくるくる回転しているのだそうです。初心者は、このギザギザを使って踏み出そうとしがちで、それが癖になるとうまくなれないと夫に言われながら、ついギザギザに頼って踏み出している瞬間が何度もあり、その癖をつけないようにというのが最初のミッション。
前日のリンクでも、つま先使わない!と何度も言われながら、足を横に出すようにして…というのがまだ体得できておらず、それを体得したいというのがこの日の目標。そのためには、体重を片足にのせるということも必要。言うは易く…です(笑)。
さてさて、夫はといえば、水を得た魚のようです。陸にいるときの何倍も自由にそこにいる夫を目の当たりにして、すべれるというのは聞いていて知っていたつもりでしたが、聞くと見るのは大違いだと思い知らされます。足を横に出すように…体重を片足にのせて…それはもう自由にすべっています。考えてみれば、アイスホッケーとは氷上の格闘技。ホッケー(格闘技)がメインなのですから、自由自在にすべれる止まれるというのは大前提なわけですね。ただすべるだけなんて息を吐いて吸うようにできるのだなと圧倒される思いです。それでも、本人的には30年以上振りのスケート。「意外にすべれるもんだな」と言っていました(笑)。
壁族からの卒業を目指す
ひと休みしてから、わたしも練習。夫がすべりにいっている間、壁に手を添えて壁沿いにすべろうと試みましたが、ほんの数歩でこれはダメだと思いました。
- 壁に頼ろうとすると重心がズレてしまう。
- 壁と自分の身体との距離が近すぎて、スケートを横に出すようにすべろうとすると、壁から離れてしまう。
歩くだけなら大丈夫ですが、壁に手をつけた状態ですべれるようにはなれないなと思ったのでした。
その点、手をつないでの練習は、お互いの腕の長さ分の距離ができる。スケートを横に出すこともできるし、重心がズレることもない。すべれるようになりたいなら、壁からは離れた方がいいなと思いました。
夫の手を握って、バランスを崩す度に握りしめて、命綱のように夫の手を使います。足を横に出すようにして、片足に体重を乗せる…をできないながらに何度も繰り返します。そのうちに、できたかも?と思える一瞬が現れ始めます。またすぐ、あぁダメだ…と思うわけですが、なんとなくでも感覚がつかめはじめた気がすると、もっとできるようになりたいと思います。
でも、とにかく足首が全然安定しない。左右にガクガク振れて、体重をのせきれない…。前日は体重をのせれたはずの右足も、片足ですべらせる距離がちょっと長くなるとなんか変なすべり方をする。圧倒的に経験不足ですし、最初は気のせいかなと思いましたが、どうも違うような気もする。それでも、なんとか今日のミッションを達成したいと練習します。
そしてまた、何が起こったのかわからないまま身体が宙に浮き、おしりから着地。肉あるはずなのに、おしり痛いんですよね(笑)。コケてなんぼだと思ってはいるのですが、体重の軽いちびっこに比べるとダメージは否めない気がしています。
夫は、わたしが片足に体重をかけることを覚えだしたことを察知すると手をつないでくれなくなりました。わたしが近寄ろうとするとバックで遠ざかる。こっち向いてるのに、絶妙な距離感で届かないところに逃げる。すごく楽しそうでした(笑)。
1時間程すべったところで製氷の時間になり、人生2回目のスケートを終了。片足に体重を乗せてツーーーーっとすべるというミッションは達成できていない。次回に持ち越しとなりました。
あとで靴を履き替えたときに何気なくスケート靴をひっくり返したら、刃のエッジの部分にななめに10cmほどザックリと傷が入っていました。あーーーと納得。もちろん、自分が全然できないことは百も承知ですが、それにしてもできない、前日よりもできない、なんかおかしいなと思っていたのでした。さらに、靴のサイズ選びも失敗だったなと反省。かかとの座りが悪い感じが最後まで拭えなかった。靴の影響の大きさを痛感する1日でした。
マイシューズが欲しいかも。
圧倒的に多いのは貸し靴ですべっている方です。でも、明らかに他とは違う靴ですべっていらっしゃる方々もお見受けします。スピードスケート用の靴でゆーーったり流していらっしゃる年配の方などもいらして、マイシューズ…と思います。
まだ人生2回目のスケートで、正直いつまで続くかもわからない。その段階でマイシューズって…とも思うのですが、考えてみれば、スキーだってそうだったのですよね。ちびっこの頃から履かされていたスキー靴、成長期の頃なんて何度買い換えたでしょうか。親は大変だったろうなと今さら思うわけですが(笑)、もういい大人なわけで、足のサイズが変わることもないわけです。とはいえ、普段履きの靴でも試着必須、痛くない靴を探す方が大変なタイプ。どうせ買うなら、痛くない…だけでなく、ちゃんと合う靴を履きたいんですよね。
「やるなら買った方がいいかもね。運動靴って人とシェアしないでしょ?」と言ってくださった方がいらして、その言葉にも至極納得。とはいえ、札幌近郊でスケート靴を買えるところってあまりないようで…なかなか敷居が高いのです。