乾燥豆の食べ方の工夫と試行錯誤
お豆が好きです。お豆腐や油揚げ、納豆などの豆製品も好きですが、枝豆やあずきのあんこも好き。できれば豆の形がわかる状態で、豆の味がわかる薄味の方が、お豆を食べてる!という気がしてうれしいです。
パウチ入りや缶詰の大豆の水煮や甘い煮豆は手軽に試せる便利食材ですが、毎日とるにはコスパや糖分が気になってしまうので、乾燥豆を買ってくることが多いです。ただ、乾燥豆は少し手間のかかる食材です。一度戻す必要があるので、乾燥した状態のまますぐに調理して食べることはできないからです。
でも、乾燥豆というのはそういうものです。乾燥させて保存性を高めたおかげで季節関係なくいつでも楽しむことができる。一晩水に漬けて戻しておきさえすれば、30分位で煮上げることができる。時間だけを見ると長くかかっているように見えますが、手間はそれほどでもありません。あらかじめ下準備をすることさえできれば、いつでも美味しくたっぷりと豆を食べられるようになります。
わたしにも経験がありますが、思いついてすぐに食べたい!というのは乾燥豆には無理です。ならばと乾燥大豆を買ってきて、お出汁と塩糀で煮て、お酢としょうゆ糀で味をととのえた『だし大豆』を冷蔵庫にストックするようになりました。副菜として食べるだけでなく、トマト煮などに加えたりと具材としても使える『だし大豆』はとても便利なストック食材です。『だし大豆』を冷蔵庫に常備するようになってから、いつでも美味しく手軽にお豆を食べられるようになりました。
でも、毎日欠かさず食べるというところまではなかなかいかないのも実情です。疲れている日には、粒のままのお豆をひと粒ひと粒お箸でつまんで食べること自体が億劫になってしまうことも。でもできれば、疲れているときほどお豆を食べたいのです。
そこでここ2年ほどは、平日は毎日食べている寝かせ玄米に豆をたっぷり加えてみることにしました。主食にプラスすれば、無理なく簡単に続けられると思ったからです。
発酵玄米・酵素玄米・寝かせ玄米など、さまざまな呼び方をされている、炊き上げたあと保温状態で保存している玄米。60℃位で保温し続けているので、発酵しているかもしれないし、酵素も働いているかもしれない。ただ、個人的に一番しっくりくるのは『寝かせ玄米』という言葉です。
『ほぼ豆』の寝かせ玄米の作り方
わが家では『ほぼ豆』と呼んでいる、玄米よりも圧倒的に豆が多い、お豆たっぷりの寝かせ玄米の作り方です。5合炊きのジャーで炊いています。
炊きたい日の前日夜に用意をします。
- はかりの上にザルを置き、風袋を引いていろいろな豆を合わせて500g入れたあと、玄米を1合、お米用の計量カップではかって入れます。
- ザルを流しにおろして、流水の下で何度も両手でもみ洗いをしたら、ジャーの内釜に移します。
- スーパー大麦バーリーマックスを1合、お米用の計量カップではかって、内釜に入れます。
- 根昆布粉末を3振りし、浄水をかぶるくらいの高さまで加えたら、塩糀を大さじ1杯~2杯くらい加え、日本酒をまわしかけます。
- 内釜を持ち上げて、水平に、反時計回りにまわすイメージで2〜3度まわして軽く混ぜ合わせます。
- 内釜の最大水位のラインの下側まで浄水を入れたら、炊飯器にセットします。
内釜の高さいっぱいに水分が入っているので、炊飯器に移すときはこぼさないように注意が必要です。わたしもここだけは丁寧に、と気をつけています。
翌朝、ひと晩浸水させていたものを玄米モードで炊きます。水分を中まで十分にいきわたらせることが一番のポイントです。
炊きあがったら底からかえすように混ぜ合わせます。内釜のフチまでたっぷり入っているのでこぼれそうになりますし、ほぼ豆なので、炊きあがりはぼろぼろしています。こぼれそうになりますが、気をつけて底からかえすように空気を含ませるように混ぜ合わせます。
混ぜた後は特に炊飯器の操作はせず、そのまま保温状態で置いています。
毎朝、食べるときに底からかえし直すのと、午後気が向いたときにもう1度、底からかえすように混ぜています。保温状態で置くのは、炊いた日を含めてMAX5日くらいまでがオススメです。5日経っても内釜に残っている場合は、1食分ずつに取り分けて冷凍しておくといつでも食べられて便利です。
炊飯器で炊いています
8年ほど前、義理の母からの「炊飯器だけはいいものを選びなさい」というアドバイスをもとに、奮発して購入した10万円ほどの圧力のかかる炊飯器(5合炊き)で週1回のペースで炊いています。
- 最大水位を絶対に越えないこと
- 炊く前にフタをしっかり閉めること
- 寝かせ玄米を出した後は、こまかいところまでしっかりお手入れをすること
この3つにはかなり気をつけています。
寝かせ玄米の色と質感の変化
炊きあがってすぐ底から混ぜ合わせた状態
2日目の朝
3日目の朝
2日目の朝がくもり空で、室内もかなり暗かったのが影響してか、色合いが強めに出てしまっています。でも、だんだんと色が全体的に赤茶色っぽくなり、どんどんしっとりしてきています。4日目、5日目まで置いたこともありますが、個人的には3日目の状態が好みです。
なので、3日目の朝ごはんのあと片づけのときに、炊飯器の電源を切って、内釜からラップに1食分ずつ取り分けて包み、十分に冷ましたあと冷凍保存しています。4日目・5日目とだんだんベチャッとしてきてしまうので、個人的には3日目がベストバランスでした。
炊き上がったら、1日目からすぐ食べはじめています。まだ寝かせ玄米とはいえない状態だと思いますが、それでも十分美味しいです。
材料と分量の内訳について
玄米は、地元産の玄米を使っています。上の工程写真の玄米は、ゆめぴりか。ななつぼしは、これから使う予定です。
根昆布粉末と日本酒の量は、ざっくりです。ちょっと多くても美味しくなるだけだと思っているので、特に気にしていません。
豆は、トータルで500g。
- 大豆とひよこ豆が150gずつ
- 小豆と黒豆が100gずつ
が最近の内訳です。上の工程写真の寝かせ玄米の豆の内訳もこれです。
そのときどきによってバランスが変わることも、豆の種類が変わることもあります。
スーパー大麦バーリーマックス
寝かせ玄米にスーパー大麦を入れるようになってからは、さらにお通じの心配がなくなりました。
最初お試しで玄米を全量スーパー大麦に置き換えてみたのですが、多過ぎたことを身体で実感し、半分に減らしたほどです(笑)。
快腸です!
寝かせ玄米を食べるようになってから、お通じに困ったことはほとんどありません。
ほとんどというのは、寝かせ玄米を食べるのが基本的に平日だけなので、土日に外食などをしてハメを外したあとの月曜日に、あれ、今日のお通じは…?ということがたまにあるから。でも、寝かせ玄米を食べるとすぐにリズムは戻ります。
年齢とともにお通じの悩みは増えていくとも聞きましたが、実家の母は寝かせ玄米生活をはじめてから、お通じの悩みはないようです。
無理なく続けていける寝かせ玄米で、これからもめぐりのよい身体を維持していこうと思っています。
※風袋を引ける『はかり』が1台あるととても便利です。MAX 2kgまでのものも多いですが、内釜など重めの物をのせてはかると、2kgを超えてしまうこともしばしばです。3kgまではかれるものが便利です。防水タイプもあります。