スムーズに開け閉めできる、イージージッパー・スライダー式の保存袋がおすすめです。
以前ご紹介した『野菜ストック』作り。1度にまとめて下ごしらえすることで、毎日の料理の手間を劇的にラクにしてくれます。
『野菜ストック』は、口を開閉できるタイプの食品保存袋で作るのがおすすめです。口を開閉できるタイプの保存袋には、大きく分けて3種類あります。
- ごく普通の袋タイプ(袋を閉じるには、ゴムなどで開閉口を留めることが必要)
- 『チャック袋』といわれる、端から指先で押さえて留めていくタイプ
- 『スライダー式』、『イージージッパー』といわれる、スムーズに開閉できるタイプ
上から、ジップロック【イージージッパー】、100円ショップの【スライダー式】ストックバッグ
簡単に開け閉めできる保存袋をオススメする理由
食事の用意は、時間との勝負になることも多いですよね。おなかがすいているときこそ、素早く簡単に作りたい。開け閉めするためのシステムがついた保存袋の場合は、袋を開ける手間はあまり変わりませんが、閉めるときは袋の開閉口の種類によって差が出ます。そのひと手間が料理の効率を左右します。
古くからあるチャック式といわれるタイプの保存袋は、指先で端からプチプチと確実に留めていくことが必要です。急いでいるときには、端から手で順々にとめていくのが、どうしてももどかしくなりがち…。とりあえず料理を作ることを優先して袋の口を開けたまま置いていたら、傾いてきて水分がこぼれそうになることもあります。ただでさえおなかがすいている料理中にこぼれたら…、掃除をする手間、やるせなさ…余計に気力が失われます(体験談)。
そして、袋の口を閉めたら、開閉口のあたりに作った日付を油性マジックで書いておくとわかりやすいです。わが家では、台所に1本油性ペンを置いてあります。
ストックバッグ・保存袋は、パッケージが似たようなものがいっぱいあって間違えやすいので注意が必要です。わたしは間違って手でとめるタイプの袋を買ってしまい、しかも指先で何度押さえても留まりにくくて、1枚使ったあとは結局使わないままになってしまったことがあります。値段相応かもしれませんが、何度押さえてもうまくはまらず留まりにくいタイプの保存袋もあるようです。
『野菜ストック』保存のポイント
水分が漏れてしまうと、モチベーションが一気に下がります(何度か経験済み)。急いでいるときこそ、特に気をつけたいポイントです。さらに、袋ごとバットなどに入れておくと、より安心です。わたしも何度も失敗して、さすがに学習しました(笑)。
わが家の『野菜ストック』、今日現在
『野菜ストック』は、少しずついろいろな野菜がとれるので何種類か用意しておくととても便利です。今日現在、わが家の野菜室に入っている野菜ストックは、4袋ありました。
- 小松菜と塩昆布
- 蒸しブロッコリーと蒸しきのこ(しいたけ・しめじ)
- セロリのしょうゆ糀と米酢漬け
- 長いもとゆかり(ふりかけ)
セロリ以外は、塩糀と米酢で漬けています。
左から【小松菜と塩昆布】・【蒸しブロッコリーと蒸しきのこ(しいたけ・しめじ)】
左から【セロリのしょうゆ糀と米酢漬け】・【長いもとゆかり(ふりかけ)】
残り少なくなっても、袋の口が上になるようにして野菜室で保管しています。
『野菜ストック』の作り方、ざっくり解説
『野菜ストック』を作るときは、はかりの上に物をのせる度にゼロ表示を押して、表示をゼロにします。
- 保存袋をのせたら
- 野菜を入れて重さを確認したら
- 2の1割の重さの塩糀を入れたら
風袋を引いて表示をゼロにするとわかりやすいです。
塩糀・しょうゆ糀は、わが家の手作りのものを使っています。市販のモノなど塩分濃度の違うものを使う場合は、量の加減が必要です。入れる量に迷うときは、少なめに入れて1日置いてから味をみて、薄ければ足すといいですね。
▼詳しい作り方は、こちらからどうぞ。
今わが家にある野菜ストックの作り方をご紹介します。
【小松菜と塩昆布】の作り方
- 小松菜を洗って水揚げして
- 4cmほどの長さに切ったら、はかりの上にセットした袋に入れて
- 小松菜の重さの1割の塩糀と、同じ量の米酢を入れて
- 塩昆布を適当に入れて混ぜ合わせて
- 空気を抜いて袋を閉めて野菜室で保管したものです。
水分が少なめの青菜は、馴染むまで少し時間がかかります。1日置いてから袋を開けて、袋の外側からよく混ぜ合わせて、もう1日置いてからが食べ頃です。
チンゲン菜のような水分多めの青菜だと、1日で食べ頃になります。
【蒸しブロッコリーと蒸しきのこ(しいたけ・しめじ)】の作り方
- ブロッコリーは、ザっと表面を水で流したあと大きめのボウルにたっぷりの水を張ったところにしばらく入れておきます。
- 少し置いたら、ボウルの水を捨てて、もう1度ブロッコリーの表面をザっと水で流します。
- 茎の方から包丁を入れて小房に分けます。大きければ、半分等にさらに切ります。
- 茎は、皮をむいてから5mm厚位に切ります。
- しめじは、石づきを取りのぞいてほぐします。
- しいたけは、石づきを取りのぞいて、軸は2mm厚位、かさの部分は5mm厚位にスライスします。
- ブロッコリーときのこ類をそれぞれフライパンや電子レンジなどで蒸します。
- 蒸しあがったら熱いうちに、はかりの上に置いた袋に移します。やけどに注意です。
- 8の重さの1割の塩糀と同じ量の米酢を入れます。
- 輪切りの乾燥唐辛子を適量加えて、袋の外側から混ぜ合わせます。
- 空気を抜いて袋の口を閉めて、袋の口が上になるように置きます。
- 袋のまわりを冷凍しておいた5~6個のアイスノンで囲い込むようにして一気に冷やします。
一気に冷やすのは、冷えていく過程でいたむのを防ぐためです。冷える過程で味が染み込んでいくので、冷えた頃には食べ頃です。
【長いもとゆかり(ふりかけ)】の作り方
- 長いもはよく洗ってよく拭いたら、ピーラーで皮をむきます。すべるので要注意です!
- ひと口大の乱切りにしたら、はかりの上にセットした袋に入れて
- 長いもの重さの1割の塩糀と、同じ量より少し多めの米酢を入れて
- ゆかりを適当に入れて混ぜ合わせて
- 空気を抜いて袋を閉めて野菜室で保管します。
写真は、10日ほど前に作ったものです。ゆかりの色がすっかり染み込んで、薄ピンク色になっています。味もしっかり中まで染み込んでいます。長いもはすっぱめの方が好きなので、塩糀より米酢を少し多めに入れています。
以前は、長いもは食べる都度、千切りにして食べることが多かったのですが、急いでいるときに長いもを扱うのは難易度が高く、すべって手を切りそうになるのが怖くてなかなか食べなくなっていました。でも、ぬるぬる食材の長いもをもっと簡単に取り入れたくて、1本の長いもをまとめて1度に処理して、ひと口大の乱切りにして漬け込んでみました。結果オーライ。毎日手間なくいつでも簡単に食べられるようになりました。
【セロリのしょうゆ糀と米酢漬け】の作り方
ちょっとベージュっぽい見た目。今ある野菜ストックの中では、これだけしょうゆ糀を使っています。
束のセロリが300円ほどで売っていて、うれしくなって買って帰ったのですが、水揚げしたあと切ってみたら、中がスカスカだったのです。セロリは、そのままバリバリ食べるのも好きなのですが、今回のセロリは繊維質が強くて、そのまま食べるのはちょっとなぁ…と思って作ってみました。
- セロリを洗って水揚げして
- 繊維を断ち切るように切ったら、はかりの上にセットした袋に入れて
- セロリの重さの1割強のしょうゆ糀と、同じ量の米酢を入れて
- 根昆布粉末もひとふりして、混ぜ合わせて
- 空気を抜いて袋を閉めて野菜室で保管したものです。
あのイマイチだったセロリが、ものすごく美味しい1品に変身!こういうときにも、塩糀やしょうゆ糀はお役立ちです。
わが家のしょうゆ糀は甘め(塩分少なめ)なので、塩糀より少し多めに入れています。
美味しいものが好きな方、每日手軽に野菜を摂りたい方、料理が苦手な方に特にオススメです。
これからの季節は、みょうがを縦半分に切った後さらに縦半分に切って(縦に十字に4分の1)、塩糀と米酢に漬け込んでおくと、とりあえずの1品にも薬味にもとても重宝します。今回ご紹介した4種類の作り方をベースに、ぜひいろいろな野菜で『野菜ストック』を作ってみていただければと思います。
1度の手間で毎日の食卓がより豊かになること、昨日の自分が余裕のない今日の自分を助けてくれるよろこびを1度味わうと、余裕のあるときにまた作っておこうと思います。野菜を無駄なく美味しく食べ切れることも地味にうれしいです。そのよろこびを積み重ねることで、『野菜ストック』作りもだんだんと習慣化していきます。
美味しいものが好きな方はもちろん、野菜を每日手軽に食べたい方、料理が苦手な方にこそオススメです。
みなさんの心の重荷が少しでも軽くなりますように。
※風袋を引ける『はかり』が1台あるととても便利です。MAX 2kgまでのものも多いですが、鍋やフライパンなど重めの物をのせてはかると、2kgを超えてしまうこともしばしば。3kgまではかれるものがオススメです。防水タイプもあります。